No place to go

どすこい音頭。

思いは思いのままでいい。

8月頭、さいちゃんさんとくまさんと一緒に富士山に登って来た。

7月31日の晩から夜行列車のムーンライトながらで岐阜から東京まで行き、そこから車で富士山のそびえる山梨へ。8月1日の夜の8時半に富士スバルライン五合目から登山開始し、深夜を弾丸で登り計14時間ほど歩き続けた後(と言っても途中で結構休憩はさせてもらっていた)、8月2日朝10時頃にようやく富士山頂上へ登頂。ラーメンを食べ少し落ち着き、そこからさらに4時間ほどかけて下山。というコースだった。下りる頃には正直、股関節がビキビキビッキーズだった。

 

■登山開始時。五合目~六合目のあいだ。

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序盤の砂だらけの坂道よりも、七合目~八合目のゴツゴツした岩場の方が歩きやすいと感じた。ただ、八合目手前で深夜2時ごろに一度30分ほど仮眠したのだが、顎がガクガクなる寒さに震えながら寝たあと、寝起きですぐまた岩場クライミングっていうのがかなりきつかった。地方ロケ先のホテルで早朝寝起きドッキリレースを仕掛けられた芸能人のように、寝起きで即岩場を登っている自身の状況に、「なんでいま…じぶんは岩場をのぼっているんだろう……」という してはいけない自問自答をしながらのクライミングとなった。

 

■八合目を目指し登る最中、夜が明けて来たころ

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■八合目への途中でご来光と遭遇

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暗いなか、深夜の道を歩いている時は結構足にも疲労がだまっていた気がするのだが、日光が出始めて辺りが照らされた瞬間、なぜかやる気や活力がみなぎって来た。人間にとって太陽の力はすごいと思った。もし自分の住む地域が、南極の極夜とかみたいに一日中太陽が出ない地域になったら…とSF想像し、もしそうなったらまずい…と思った。

 

■ご来光に照らされる富士山の赤い土がとてもきれいで目を奪われた。なんだろう、グランドキャニオンに行ってからか、赤い土や地層というものにぐわっと心掴まれる傾向が…。

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 ■八合目の、くまさんの高校の友達のいる山小屋へ。お友達は、「女子高生の体操服姿が見たい」と切望している方で、その包み隠さないストレートな願望が逆に素敵だと思った。お互い、何をしているか知らなくて、山の上でいつも再開する関係というのも不思議だ。

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■八合目の山小屋を後にし、3,4時間更にジグザグ道と岩場を歩き続け、ようやく登頂。七合目から右コマネチラインがすごく痛くて階段で右脚をあげるたびに「アッ」「アッ」を連発してたけど頑張ったらなんとかなるものだと知る。

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■恐怖の下山(要介護状態)

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下山はこういう感じの砂だらけ石だらけの急な坂道をひたすら、40,50ジグザグ(単位)、歩き続ける。下山がこんなに歩きにくいものだとは思わなかった。右足首、左膝のお皿のところ、股関節、足のあらゆる部位がズタボロだった。顔が死んでいて要介護状態だった。ただ、もといた五合目に辿り着くために、とちゅうからもはや、無心で歩き続けていた。

一緒に行っていたお2人には、下山時、気を遣わせたり荷物を持ってもらったりして本当に申し訳なかった…。体力がなく、すぐに露骨に顔に出るばっかりに…。

ただ、ほんっっとに足がしんどくてやばくて投げ出したくなっても歩き続けていたのは、「今しんどくても、歩かないことには下には辿り着けない」という悲しい事実を、その時知っていて呪文のように唱えつづけていたからな気がする。

甘えても馬が来てくれるわけでも誰が助けてくれるわけでもない。「歩かないことには仕方無い」「仕方無いから歩く」、もはや怨念をこめながら足場の悪い道を下り続けていた気がする。そして4時間ののち、無事下山。

 

登山が趣味ではないし、正直、山に登ること自体にあまり喜びは見出せないが、自分で富士山に行こうなんてきっと思わなかったとおもうので、誘ってもらえたのは貴重な経験だった。(下山のつらさを知ったので、向こう2,3年は富士山は遠慮したいけど 苦笑)(頂上に辿り着いたら自家用ヘリが迎えに来てくれるならあり)