嘘のない人間の姿。
先日観に行った「ヘルメスの媚薬」、そう言えばタイトルのヘルメスってなんのことなんやろう…と今更思って少し調べてみたところ、ヘルメス=ギリシア神話の神のひとりで、盗みや商売や賭博の神として以外にも「霊魂を冥界に導く役割」を持つと知る。
冥界にいくということは、人間が生前のあらゆる抑圧から解放された、まっさらな状態に戻るということ。単純に「人を冥界に導く媚薬」という意味以外にも、媚薬によってその魂を生前のあらゆる抑圧から解放し、人間を、嘘の無い本来の姿に最後に導く、という意味がこめられているのだろうか。
自分にとっての、死ぬ前に暴かれる、本当の姿とはなんだろう。
追記:
演出の三浦佑介さんのブログを読むと、「ヘルメス」というのはそのまま「嘘つきの神様」のことらしかった。本来の意味である「嘘つきの神様の媚薬」、私の解釈した「人間を嘘の無い本来の姿に導くための媚薬」、なんだか真逆にあるもののように思えた。